アガベの病害虫防除 農薬散布方法

アガベへの病害虫の発生を抑えて健全に綺麗に育てるためには、アガベにしっかり光を当て通風を良くして健康的な株を育てると共に病害虫の発生源となる周辺の雑草を無くすこと、春や秋の虫の活動し易い季節や、梅雨時期など菌の発生し易い時期に事前に予防のための農薬散布をしっかりとする事が重要です。
また、病害虫はアガベ全体に一斉に発生するものではなく、最初は特定の株や部位に部分的に発生しそれが周囲に広がってくるので、初期発生の発見に努め例え発生してしまってもなるべく初期段階で防除する事が重要となります。

アガベの代表的な害虫

アザミウマ

アザミウマ(薊馬)は、アザミウマ目(Thysanoptera)に属し体長は1mm以下で、飛翔能力は乏しいが風に乗って遠くへ移動する。
口は吸汁用に特殊化しておりアガベの成長点に入り込み、穴を開け養分を吸うが、吸汁された箇所は葉の表面がカサブタの様になり鑑賞価値が落ちる他、酷くなると成長点に異常をきたし葉の形成が阻害される。

下記の写真は実際に私の育てているアガベのアザミウマの被害です。折角綺麗に育てていたアガベの成長点がボロボロで台無しですが、こうなってしまっては当然綺麗には戻りませんのでこの葉が下葉になり代謝で落ちるまで長期のお付き合いになってしまいます(泣)実際アガベを育てているとこのアザミウマ被害が一番深刻です。

アガベの代表的な病気

炭疽病

炭疽病は不完全菌類や子嚢(しのう)菌類によって起こされる病気で、病状が進むと葉のフチや幹に近い部分が茶色や黒っぽく変色してしまいます。特に斑入り部分が弱いのか斑入りの個体に良く発生します。
こちらも殺菌して広がらないようには出来ますが綺麗な葉に戻ることはありません。

農薬散布方法

私は殺虫剤と殺菌剤の両方を同時に混ぜて散布しているので、まずは噴霧器に殺虫剤・殺菌剤・展着剤をそれぞれシリンジを使用してキッチリと規定量を計量します。
その後水を足して良く攪拌してから散布しますが、散布に当たっては噴霧機の圧力を十分に掛けて、害虫では寄生部、病害では病斑が出始めているところ、雨や水やりにより土がはね上がりやすい下葉の裏などを重点的に掛けます。初めは噴霧口を上向きにして下葉の裏に掛け次第に上葉に向かって、最後に全体の葉の表面にさっと掛けて終了となります。

噴霧器

家庭で使用する噴霧機選びは薬液を入れるタンクの容量がポイントとなります。薬剤を散布するスペースに応じてタンクの容量を選びましょう。
手動の圧縮式が一番安価ですが散布範囲が広いとポンプに蓄圧するのが大変になります。電動式にすれば作業は楽になりますがその分価格も高くなります。

農薬

農薬は発生した病害虫の種類をよく調べ効果適正がある薬剤を使用しましょう。薬剤の説明書をよく読んで作物ごとの使用濃度を守って使用してください。

また、同じ農薬を継続して使用する事により薬剤に耐性をもった抵抗性個体が発生してしまうので、RACコードを使用して使用する農薬を選択することが重要です。

展着剤

植物や害虫体表上には水を弾くワックスや糸状の物質があり、散布液だけを散布しても多くが流れ落ちてしまい効果を安定して発揮出来ません。展着剤は主成分の界面活性剤により薬液の付着性や浸達性を高め、農薬の効果を一層安定させる働きがあるので必ず展着剤を使用するようにしましょう。

計量器

農薬の計量に使用します。農薬は必ず指定された濃度で使用しましょう。

アガベ
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