タコの釣り方 釣れる時期や時間帯、タックル、ポイント

タコ釣りの時期と時間帯

冬場の水温低下時はタコは深場に落ちるため、堤防周辺では個体数が減りなかなか釣れなくなります。しかし大型のタコは体力があるため堤防周辺に止まっている個体もおり、冬場は釣れ難いものの釣れれば1発大物のチャンスがあります。タコは基本的に水温が段々と上昇する4月頃から堤防ぎわの浅場に入り始め、初夏の産卵時期には産卵を控える個体が一斉に浅場に挿してくるため、この時期が1番個体数が多く釣れ易くなります。

釣行の時間帯としては、タコは夜行性で夜間は巣穴から出て広範囲に海底を移動し餌を捕食するため、夜間とマズメを中心に狙っていくと釣果が上がり易くなります。昼間も釣れますが昼間はストラクチャーに身を寄せ隠れているため、タコの目の前にタコ餌木を通すようにストラクチャーをタイトに狙う必要があります。

タコ釣りのタックル

ロッド

タコ釣りは波止際やチョイ投げで捨石の周りを探りながら釣る釣りです。当然根掛かりも多い釣りなのと、タコが乗った場合にタコを一気に海底から引き剥がすために、穂先までシッカリとした頑丈なロッドのほうが良いでしょう。

近年ではタコ専用のロッドも数多く発売されていますが、ルアーアングラーなら普段使用している青物用のキャスティングロッドやブラックバス用の固めのベイトロッドなどの代用でもOKです。
無ければ投げ竿など固めの竿ならとりあえずは何でもOKですが、タコを寄せる為にはタコ餌木を躍らせる誘いのアクションが必要ですので、あまり長すぎる竿は扱い難いでしょう。
タコ釣りではパワーにものを言わせ大物を上げる事がある為、50号クラスの固めの船竿を使用している人もいます。

リール

タコを海底から引き剥がすときや、ヒット後の巻き上げ時にパワーがいるため、基本的にはベイトリールを使用しますが、砂利浜などで遠投が必要な場合はスピニングリールを使用する事もあります。
遠心ブレーキが付いたキャスティング用のベイトリールを使用すると、足元から遠方も探れて便利です。

アタリがありタコを海底から引き剥がし浮かせる時にリールのドラグが出てしまうと、タコがしっかり浮かなくなってしまうため、リールのドラグ設定はドラグが出ないようにきっちり締め込んでおきましょう。

ライン

伸びが少なく劣化に強いPEラインがオススメで太さ的には4~5号ですが、リールのドラグ機能を使用せずに釣りをするためなるべく太めのラインを使用しましょう。
PEラインは伸びがない分感度も良く底や壁の形状を手元に伝えてくれる為、非常に釣り易くなります。

ナイロンラインを使用する場合は太めの8号から10号を使用しタコ餌木のロストを少なくしましょう。しかし根掛りが外れない場合、根掛りしたラインを切ろうとしてもをナイロンは伸びがある為なかなか切れないので注意が必要です。

タコ用のルアー

  • タコエギ
    烏賊狙いで使用するエギのタコバージョンで、カンナ部分及びボディーがタコ用に専用設計されています。イカ狙いのように大きくシャクルらずに、底で小刻みにシェイクしたりズル引いたりしてタコを誘います。
    現在300円ほどの安価なタイプも出回っています。アオリイカなどと違いタコはルアーを見つければほぼ乗って来るため安価なもので充分です。
  • タコジグ(タコ型タイプ)
    パール玉の下にオモリを付けタコベイトをかぶせたものが主流です。針はオモリ部分から四方に突出している為、キャストして使用するとタコジクが横を向くので間違いなく根掛かりしてしまいますので、主に防波堤の壁部分のイ貝の層を狙う場合や、ベタ際の一番底を狙う場合など、ジグを足元に垂直に落とし込んで探っていく場合に使用します。
  • タコジグ(舟型タイプ)
    パール版の下にオモリが付いた形状で、キャストして着底するとき針が上方向を向くようになっています。このため根がかりが少なくキャストしてズル引きで広範囲を探る事が可能となります。
  • タコテンヤ
    竹やプラスチック板の上にアジやカニなどの生き餌、またはカニをイミテーとしたプラガニを固定し使用します。

タコ釣りのポイント

防波堤の基礎部分

防波堤は海底に土台になる基礎石を敷き詰めて、その上にケーソンを乗せて防波堤が作られます。
この基礎石とケーソンの繋ぎ目や、基礎石周りの捨て石の穴などは、タコの格好の隠れ家になると共に、タコの餌となる多くの魚やカニなども多く、防波堤の釣りでは足元の堤防の基礎部分がタコ釣りの一級ポイントとなります。

堤防ぎわを狙う場合はタコ餌木を真下に海底まで下ろしタコ餌木を引いた時に海底から餌木が離れ過ぎないようにラインスラッグを余分に出した状態で、リールは巻かずに堤防を自分がゆっくりとしたスピードで歩いて探りましょう。竿先を上下に小さく動かしタコ餌木を踊らせながらアピールさせます。

海底の岩礁帯

海底の岩礁帯の隙間にも多くのタコが隠れています。大潮の干潮時などに自分の行く堤防周りのどこに岩礁体があるのか位置を確認しておき、岩礁帯周りを集中的に狙いましょう。

堤防や地磯から遠投して狙う事になるかと思いますが、キャスト後はタコ餌木の着底を待ってから糸ふけを取り、ゆっくりと一定の速度でリールを巻き取り海底を引いてきます。

堤防の壁部分

タコはなんとなく底にいるイメージですが、海底だけではなく堤防の壁部分にも多く張り付いています。特に堤防の繋ぎ目部分やイガイの層付近はタコの餌となる魚やカニなども多く、タコが潜んでいる確率が高いので重点的に狙ってみましょう。
堤防の壁部分を狙う場合は、タコエギではなくタコジグを使用します。岸壁の壁スレスレにタコジグを上下させてガリガリ擦りながらゆっくり落としていきジグが落ちなくなったらアタリです。

合わせと取り込み

いずれの釣り方でも、アタリは根掛りのようにタコ餌木が動かなくなります。アタリが来ても即合わせはせずに落ち着いてラインスラッグを回収し、竿先でトントントンと根掛かりを外す時のような動作で何にタコ餌木が掛かっているのか感触を確認します。

岩にガッツリタコ餌木が掛かっている場合は餌木は微動だにせず硬い感触が手元に伝わります。岩の間に餌木が落ち込んで引っ掛かっている場合は僅かに餌木の動きと遊び部分のストロークが伝わります。タコが餌木を掴んでいた場合は重いながらも僅かにプニプニ♪っとした感触です。この辺の判断は慣れもありますので釣りながら段々慣れていきましょう。とりあえずアタリ(タコ餌木が動かなくなった場合)は根掛りかタコかは分かりませんが、すべてタコと信じて合わせていきましょう。

タコはタコ餌木をまず手で捕まえてからタコ餌木の上に乗っかって抱き込んで来ます。この時タコは獲物を逃がさないために餌木をしっかりと抱き込んではいますが海底には張り付いていません。
この状態から合わせに行くのですが、中途半端な合わせになってしまいタコを海底から完全に剥がせずに浮き上がらせられなかった場合、タコはすぐに海底に張り付こうと手を伸ばしアッと言う間に張り付いてしまいます。
こうなってしまうと大型のタコはまず上げることが出来ません。なので合わせの時はロッドを下げ、ラインスラッグをしっかりとってから渾身の力で確実に強い合わせを入れ一気にタコを海底から引き離します。
タコが海底から浮いたらラインテンションが緩まないように一気に巻き上げます。取り込みも水面までタコを浮かせタモなどを用意しモタモタしていると、足を使って針を外してしまう場合があるので、水面までタコが来る時にはロッドを下げて準備をしておき、タコが来たらロッドとライン強度を信じて一気に抜き上げるようにしましょう。

タコ
ふくをフォローする
スポンサーリンク

wildworks

コメント